ヴィリニュス Vilinius
想像以上に気に入った都市だ。これぞ百聞は一見にしかず、テキストを読んでいただけではなかなか想像ができなかった、町のスケール感もだが。季節も良かっただろうし、週末ということも幸いしたと思われる。
リトアニアの首都、ヴィリニュス
ネリス川とヴィルナ川の合流地点にあるヴィリニュスはバルト海まで312kmと内陸に位置する人口やク54万人のリトアニアの首都だ。第二次大戦前はカウナスが首都だった。
独立後は、エストニアやラトビアとは異なり、残留ロシア人に対しほぼ無条件で国籍をあたえた。その後、西欧諸国との結びつきを強めており、2004年3月29日にはNATOに加盟し、さらに5月1日には欧州連合(EU)へ加盟した。EU並びにNATOへの加盟は他のバルト諸国と同日だ。
2009年、ヴィリニュス市はオーストリアのリンツと共に欧州文化首都にも選ばれている。
この地図で概ね観光スポットをカバーしているが、ヴィリニュス駅やバスターミナル、等などもう少し広範囲がほしいところ、観光案内所(ヴィリニュス駅構内など)で入手可能、また、書店で容易にヴィリニュス都市地図が購入できるので参考にしたい。
注:赤いアルファベットは下段に説明有り、佇んだポイントです。
A:Gates of Dwon, 城壁の門、若干残っている。城壁の内側が教会になっている。振り向くと十字架に見下ろされている。
B:旧市庁舎前広場
C:Vokieciu Gatve、中央が並木道になっているショッピング通り
D: 旧市街を貫く路(Didzioji gatve)
E: Vilnius Cathedoral, Gediminas Hillの麓にある大きな教会と鐘楼
F:Prospektas通り、ショッピング通り、Gdiminas9というデパートあり
G: Gediminas Hill、博物館側にフニキュラ(ケーブルカー)がある。ここからの眺めは最高!
H: Hotel Rinno (今回宿泊したホテル)
I:ヴィリニュス駅、バスターミナル方向(地図の外)
J: Neris川に架かるGreen Bridge (Zaliasisi)を渡り、次の交差点(右角ホリデーインホテル)を右へ行くとEuropa Business Centre、近代的な高層ビル群。中にショッピングモールあり。
K:Vilniaus Gatve, ショッピング通り
ヴィリニュスの魅力
リーガからヴィリニュスへ
EuroLineのバスでリーガからヴィリニュスへ移動した。料金は片道15Euro、バスの車輌により若干料金が異なる。予約は窓口でも出来るが今回は事前にオンラインで予約した。以前にも説明したが、キャンセルは窓口しか出来ないので、はっきりしない場合は数日前に窓口で購入するのがよい。
バスは快適な旅、リーガ-ヴィリニュス間は現在道路の拡幅とリハビリテーション中でそれほどコンディションは良くないが、スムースな流れと車窓からの農村風景は、収穫が終わった時期なのだろう、快晴のお天気の下のんびりとした印象だった。
所要約4時間、ヴィリニュス近郊から道路が6車線の高規格になり、さながら西ヨーロッパの都市のようだ、実際、ヨーロッパの都市なのだが。この国がソヴィエト連邦構成国家であったとは沿線のヨーロッパや日本の自動車ディーラーや商業施設を見ていると想像ができないほどだ。
ヴィリニュスの都心の手前、近代的な真新しいカーテンウォールの高層ビジネスセンターが所々に見られ、緑濃い谷に位置するこの町の表情にアクセントを与えているかのようだった。
バスセンターへは、旧市街の鉄道を挟んで反対側からアクセスしたので、実際、都心なのかどうかわからなかったが、バスを降り、ターミナルを出ると、そこはヴィリニュス駅前だった。午後2時に到着、丁度4時間かかった。
Eurolines
http://www.eurolines.ee/en
ヴィリニュスバスターミナルと鉄道駅
旅行をしていると必ずバスターミナルや鉄道駅を経由する。それゆえ、その状況を把握しておくことは次の旅程を考える上でも必要不可欠だ。
初めての都市ゆえ、実際、ヴィリニュスのどこに付いたのか地図とにらめっこしながらロケーションの確認をし、それが終わると周辺の状況を確認した。
バスターミナルは、鉄道駅の前に位置し、市内の公共交通機関であるバスやトロリーバスとも接続良く、更に、ホテルも想定どおり歩ける距離だった。
長距離バスネットワークが非常に発達しており、サービスレベルも高い。このターミナルからも西ヨーロッパやキエフ、ミンスク、サンクトペテルブルクなどの都市をはじめ、国内の地方都市へも連絡されている。
その後、駅を散策、こじんまりとしているが機能的、駅の中にはツーリスト・インフォメーションがあり、市内の地図や案内を収集、2万分の1の地図は販売(12Litas、480円相当)されている。両替をするつもりだったが構内にはなく、駅の隣の銀行を紹介された。
銀行へいくもかなり混んでいたので、ではと、先を急いでホテルへ向かった。荷物はほとんどリーガのホテルに預けてきたのでディパックだけ、地図で場所を再確認し、午後のヴィリニュスを歩き始めた。
Hotel Rinno
Hotel Rinnoには徒歩10分程度で着いたと思う。非常にアットホームなレセプションの対応とインテリア、部屋はかなり広く、ダブルベッド、ワードローブ、デスクがあり、南向きなのだろう午後の日差しが部屋に差し込んでいた。昨晩よりかなり快適な印象、バスルームもシャワーだけだがかなり広い、朝食は中庭に面したレストランでとる。
webで探したホテルであるが、かなり当たりだ。場所は旧市街の中心よりやや外れているが徒歩圏、宿泊料金は1泊朝食付きで49Euro。
ヴィリニュス旧市街散策
ホテルに荷物を置いて早速旧市街へ出かけることにした。午後2時に着いたので散策に出かける時には3時ごろになっていたのだろうか、それでも日が高く、十分に歩き回ることが出来た。まだ夏時間だったのだろうか。
レセプションでウォーキングルートを聞き、先ず、ホテルから旧市庁舎前広場を目指して歩き始め、Radisson SAS Astorijaの横の通りでた。目の前のピンクの教会、St.Casimir Churchと背景の青空に目を奪われつつ仰ぎ見た。
旧市庁舎前広場には、小さなピラミッドが設けられ子供たちが描いたであろう絵がはめ込まれていた。
ここから、Vokieciu Gatve、中央が並木道になっているショッピング通りを経由してDominikonu gatve、そして、Stikliu gatveを遠回りし、旧市街を貫くDidzioji gatveに戻った。
ランチはバスの中で持参したパンを少し食べたがさすがにお腹もすいてきたのでこの広場に面したカフェで休憩をかねて軽食を取る。屋外に出されたテーブルの一番前に陣取り、路行く人をウオッチする。土曜日なんでのんびりとした雰囲気、非常に心地よかった。この店、客層も高いようでシャンパンを開けているグループもあった。その時、目の前に真っ赤なスポーツカー、何だろうか、見かけたことがない車だ、が止り、中からゴージャスなマダムが降りてきて、そのシャンパンを開けている客のテーブルへ吸い込まれていった。
その後、カフェから旧市街を貫くネリス川へ向かって下っているDidzioji gatveをGediminas Hillの麓にあるVilnius Cathedoralへ向かって歩き出した。途中、ヴィリニュス大学があったがここはあまり見なかった。
Vilnius Cathedoral、この横には大きな広場があり多くに市民が集まっていた。
そろそろ本格的に両替をしなくてはと思い、Cathederalから続くショッピングストリート、Prospektas通り、ホテルのレセプションから聞いたルート、で両替所を探すが見つからず、Novotelがあったので両替可能かどうか問い合わせたところ、ホテルでは受け付けていないが、ホテルの反対側にあるGediminas9というショッピングセンターの1階に銀行があることを教えてもらう。
そこで無事両替をし、ついでにショッピングセンター内を冷やかしてから、小銭が必要だったGediminas Hillへ行く。ネリス川沿いの博物館側にフニキュラ(ケーブルカー)があるのでそれで丘の上へ登った
ヴィリニュス旧市街(補足)
翌日、カウナスへ行きバスを10時過ぎへ変更したので少し時間が出来た、それで、まだ見ていない旧市街を散策した。中央市場があったがここは今回はパスして、旧市街の入り口、Gates of Dwonを見学する。この辺り、城壁が若干残っている。そして、城壁門の内側が教会になっている。振り向くと十字架に見下ろされている。
参考までにwikiにあった第二次大戦前のヴィリニュス民族構成を掲載しておく。
1931年の民族構成
* ポーランド人 -- 65.9%
* ユダヤ人(ポーランド語とイディッシュ語の両方を話す) -- 28.0%
* ロシア人 -- 3.8%
* ベラルーシ人 -- 0.9%
* リトアニア人 -- 0.8%
* ウクライナ人 -- 0.1%
* その他 -- 0.2%
(wiki)
現在世界遺産となっているヴィリニュス歴史地区(旧市街)の住民のほぼ 100 % はポーランド人であったが、第二次世界大戦でヴィリニュスがソヴィエト連邦領となり、リトアニア・ソヴィエト社会主義共和国に併合されるとこの街のポーランド人の多くがポーランドへと追放され、住民はリトアニア人とロシア人になった。
ゲディミナスの丘
ネリス川沿いの博物館側にフニキュラ(ケーブルカー)があり、これで丘の上へ登った。どうやら観光地でもあるがデートスポットでもなるようだ。
丘の上に城砦があり、入場料が必要、さらに上に登る。ここからはヴィリニュスの街が一望できる。ネリス川側は新市街、反対側は旧市街、日の光から、新市街は東側、旧市街は西側になるのだろう。
ここからの眺めはきっとヴィリニュス一の眺めだと思う。蛇行するネリス川の流れと新市街地のビジネスセンター、他方、バロック建築を主体とするヴィリニュス旧市街、教会の数々、直ぐ足元に巨大なVilnius Cathedoralとその鐘楼がみえ、Cathederalから続くショッピングストリート、Prospektas通りの賑わいも若干だが覗いていた。
城砦の屋上の真ん中にはリトアニア国旗がはためき、存在感を示している。新市街側にも丘があり、白い十字架が見え、観光客も見える。今回は時間なくこちらへは足を伸ばしていない。
Europe Business Centre
ゲディミナスの丘の麓にある博物館を出て、ネリス側沿いに橋を二つほど先まで歩く。Neris川に架かるGreen Bridge (Zaliasisi)と呼ばれる橋を渡り、次の交差点(右角ホリデーインホテル)を右へ行くとEuropa Business Centre、近代的な高層ビル群。中にショッピングモール、Europe Shopping Centreがある。
この前に建っているヨーロッパタワー、円柱の建物、この建物がバルト三国で最も高い高層ビルとのこと。
途中、ボートハウスのような建築物がネリス側に浮かんでいたり、パイプが堤防から川の中へ出ていたり、どうもこれはアートらしい、目に留まるものが多い。そして、川沿いの歩道は良く整備されていて快適この上ない。
Europe Shopping Centreは3or4層のアトリウムになっており内廊下に面してテナントが入居している。4階に日本料理屋MIYAKOがあるということをwebで知っていたので覗いてみたが、モスクワスタイルの和食だったので敬遠した。
テナントはリトアニアのも多いのだろうが、ヨーロピアンブランドも多くあり、衣類を調達した。一回にはスーパーマーケットがある。
ここからホテルまでかなりあり、最初はバスで帰る予定だったが、ホテルの前を通るバス停が良くわからず、結局、違うルートで旧市街を歩いてホテルまで帰った。Novotelの近くにあった、ショッピングストリートであるVilniaus Gatveは、もう既に時間が遅くほとんどのショップが閉まっていた。
その他
グッゲンハイム・エルミタージュ美術館が現在建設中。
ヴィリニュス情報
ショッピング
購買意欲をそそるデスプレイ、タシケントから着ているので余計そうなのだが、が多い。Prospektas通り(Gdiminas9というデパートあり)、Vilniaus Gatve等通り沿いにショップが多い。
ショッピングモールとしてはEuropa Shopping CentreやAkropolis等がある。
両替
駅前での両替を逸したので、ちょっと苦労した。旧市街にも見当たらず、銀行は既に閉まっており、ランチはクレジットカードで支払ったがペティキャッシュは必要なので、本格的に両替所を探した。
この日は土曜日ということもあり、しかもヴィリニュスの両替所は銀行が主、よって3時か4時には閉まってしまい、両替に苦労したが、Prospektas通り、Novotelの前にあるGediminas9というショッピングセンターの1階に銀行がある。
両替は基本的に銀行となる、リーガは両替商がよく目に付いたが、ここはなかった。Prospektas通りにあるGdiminas9というデパート1階に銀行窓口があり土日でも両替できる。レートはこちら、Bank of Lthuania
ヴィリニュス-リガ間の移動
EuroLinesのバスが便利だろう、EuroLines (bus)、4時間程度かかる。
ヴィリニュス-カウナス間の移動
ヴィリニュスのバスターミナルから概ね30分ごとに運行されている、所要1時間15分。
時差
リガ時間はEET(GMT+2:00)です。
ヴィリニュスの地図
書店で購入できる。
ヴィリニュスの天候等
Vilnius
リトアニア概況
人口328万人(2008年)
首都ヴィリニュス(人口55万人、2008年)
その他、カウナス(人口35万人)、クライペダ(人口18万人)
民族構成
リトアニア人 83.45%
ポーランド人 6.74%
ロシア人 6.31%
ベラルーシ人 1.23%
ウクライナ人 0.65%
その他 1.62%