バルト海の真珠、リーガ RIGA

真珠と形容される都市は多くはない。そんな魅力満載の都市リーガ、じっくり肌で感じでみよう。

Riga

ラトビアの首都、リーガ

リガの歴史

日本語では「リガ」と表記する場合が多いが、これはドイツ語の発音に基づいたもので、ラトビア語では「リーガ」という。「バルト海の真珠」と讃えられる美しい港町、その旧市街地はユネスコ世界文化遺産に登録されている。旧市街「リガ歴史地区」はロマネスク、ゴシック、バロック様式の建築が多く現存する。新市街は官庁やオフィスが集まる。また、新市街にはアールヌーボー様式建築が集積した地区がある。リーガは人口71.9万人(2008年)、ラトビア最大の都市であるとともにバルト3国最大の都市でもある。。

ダウガヴァ川は河口から15キロに位置するリガは古来より天然の良港として利用されてきた。リガという名称もリヴォニア語の「円」(港の形状が円形だった。)という意味から由来する。

略史

12世紀までには交易だけでなく漁業や畜産の拠点となり、ドイツ人商人の入植も12世紀半ばから盛んになる
1282年、ハンザ同盟に加盟。経済発展の地歩を固める
1522年、プロテスタントを受容。
1561年、ドイツ騎士団の解散で、それ以後の20年間は帝国自由都市となる。
1581年、リガはポーランド・リトアニア共和国の支配を
1621年、グスタフ2世アドルフのスウェーデン王国の支配を受ける。リガはスウェーデン王国最大の都市であった。大北方戦争が起こると、ロシアのピョートル1世が、リガに侵攻、スウェーデン時代は終焉を迎える
19世紀後半、ラトビアの民族主義が覚醒。1918年にはラトビアはブレスト=リトフスク条約でドイツに割譲されるも、
第一次世界大戦の終結でラトビアは独立を宣言、第二次世界大戦までの数年間は、リガが外交・文化的に英国に接近した時代だった。
第二次世界大戦が始めると、リガはソ連、そしてナチス・ドイツの軍事占領を経験
1945年、ソ連の赤軍が再度リガに軍事侵攻。ラトビア人を大量に処刑、シベリア送りにしたことから、市の人口は3分の1にまで激減した。そして、ソ連政府はロシア人をリガに集団移住させ、リガ市の民族構成は一変してしまう。
1991年、ラトビアは独立を回復

リガの人々

第二次世界大戦後、ロシア人が強制的に移住したため現在の民族構成はラトビア人とロシア人が半々の構成となっている。ラトビアには無国籍者の問題が顕在化しその数何と40−50万人に上るという。これはリーガの民族構成を見てもわかるようにロシア人が多いが彼らはソ連併合後の移民で、ラトビアが独立後、国籍を与えたのは併合前の1940年以前にラトビアに住んでいた市民とその子孫に限られた。したがってロシア語を母語とするロシア系住民は対象外となり、1997年以降、ソ連発行の旅券からAlien Passport(無国籍or外国人旅券)へ切り替えが義務付けられるようになった。これで一件落着ではないのだろう、選挙権とか問題があるようだ。

リーガ(2008年):
ラトビア人 - 43.3%
ロシア人 - 41.7%
ベラルーシ人 - 4.3%
ウクライナ人 - 3.9%
ポーランド人- 2.0%
その他 - 5.8%
ラトビア:
ラトビア人 - 59.0%、
ロシア人 - 28.5%、である。

リーガの魅力

リーガ国際空港、バスで市内へ

西側の空港と変わりない通常の空港だが、なぜかホッとした。いつもはかなり気を張っているからだろう、何ゆえにそんなことまでしているのか不思議だし、一体我々はどこからやってきたのかと考えてしまう。荷物も直ぐに出てきたし入国審査も税関もスムーズ、ただし税関の女性係官のスカートの丈がミニスカートに近いのはなぜ?単に非常に背が高かったので短く見えただけなのだろうか、そんなことを考える余裕があるということは違う世界に辿り着いたという証だろうか。

空港からリーガ市街へのアクセスは、タクシーかバスになる。早朝着いたがとりあえずLonely Planetの案内にしたがってバス乗り場へ行く。その前に、バス代がないので両替所へいく。100ドル交換したが、思いっきりレートが悪く、43LVしかない。町中だと47は最低ラインだが。

出発ロビーに観光案内所があることを後から知ったがこれはうっかり忘れていた。でも早朝から開いていたのか疑問だ。空港前の駐車場を横切り、その先に見えたバス停までスーツケースを引っ張りながらガラガラと歩く、思わす途中で空港の写真を撮った。こんなこと、タシケントでは出来ないからな。

空港はリガの旧市街からは8.5km程度、22番線か22A番線に乗るとリガ駅前に着く。バスチケットは運転手からでも購入可能だが、事前に売店で購入したほうが安い。(運転手からだと0.2LV高い、その分、手間が増えるので仕方がない。0.4/0.6 LV.)こういう点は非常に合理的に且つ徹底しているのに驚いた、当然といえば当然なのだが。

早朝の車窓からは、所々共産主義の風景が見えたがそれでも東のほうの国とは大違い、やはり、ここはヨーロッパだと感じた。バスはダウガワ川左岸から橋を渡って右岸へ、そして右折し川沿いの走り、その先に鉄道橋が見えた、どうやらこの辺りが旧市街のようだ、ということはもう直ぐ降りなくてはと思い、乗客に聞く次だという。

実際、ホテルに近いバス停から一つ前だったのだろうか、Stockmannの前で降り、歩道をガラガラとスーツケースを引っ張り予約しておいた駅前のHotel Irinaを地図を見ながら探す。本当に駅前のホテルだと感心し、地下道をくぐり反対側へ出て早朝の歩道を歩きながらホテルへ辿り着いた。

早朝チェックインを予約しておいたはずだが、これは10Euroチャージされる、にもかかわらず部屋が開いていないと眠い顔をしたレセプションが言うので荷物だけ預け、昼過ぎに戻ると託してホテルを後にし旧市街へ向かった。

リーガの公共交通は、トラム、バス、トロリーバスが運行されており、概ねこれでことが足りる。一日(24時間)乗車券、1.5Ls。
http://www.rigassatiksme.lv/

早朝の旧市街を散策

天気予報は曇りだったし実際ホテルに辿り着くまでも曇りだったがやや天気の良くなるような雲行き、そんなこととは別にリーガまでやってきたことに我々は興奮、少しでもたくさん見ようと空港のバス停で合流した元気なパリの日本人留学生と地図を見ながら勇んで出かけた。彼女はトランジットなので11時には空港に戻らなければならないことを前提に進めた。何しろ皆始めてなので見るもの皆珍しいし、チョコレートショップなどもパリの街角にいくらでもありそうだが東の国からやってきた物見遊山なこのグループは、感嘆詞ばかり吐きながら街を歩い
た。

ホテルを出たのが8時近い時間だった記憶、何をどうみたのかあまり記憶に残っていないが、先ずはコーヒーを飲みながら落ち着いてどのように観光するのか話そうとカフェを探すもなかなかない、Garelija Centrsにあるというが、9時にならないと開かない。すれ違う人がコーヒーを持っていたのでどこで買ったのか聞いたりしたが、これはコンビニでコーヒーが売っていたがテーブルがないので諦め先を急ぐ、歩きながらこの建物がどうのこうの、この先の道があの建物に繋がるとか結局歩きながら話をして観光ガイドに掲載されている名所(下記)は概ね制
覇してしまった。そのようなスケール感なのだろうか、兎に角リーガ旧市街を概観するには丁度良かった。

St.Peter's Lutheran Charch
Blackhead's house
Museum of Occupation
Dome Cathederal
St.Jacob's Cathederal
Parliament
Three Brothers
Riga Castle
Jacob's Barracks

早朝から歩きまわったのでそろそろ休息タイム、それにトランジットの留学生は時間が限られている、やはりどこかで腹を満たそうとバス停に戻る途中のValnu ielaのカフェに飛び込んだ。表のメニューにあったコーヒーの値段が並だろうとの判断からなのだが地の利がないので見つけたところで入らないと時間だけが過ぎていく。

暖かいカフェの中で一息、少しお腹も満たそうとメニューを目を凝らして見たが良くわからないのでウエイトレスに聞いてみると直ぐに食べられそうなのはケーキ類とピザだけ、よってピザとコーヒーを注文した。

この街はロシア人の比率が45%近いのでロシア語かと思いきや英語で問題なくコミ ュニケーションができたので我々にとってはこの上なく楽だ。もちろんロシア語も通じるのだろうが。所々でロシア語は聞こえていた。

旧市街は世界遺産に登録されている、それなりの歴史的な遺産だと思うがいかんせん予習をしていないので何がなんだか良くわからないが、第二次世界大戦で戦災に遭っているので相当な建物が復元されていると思われる。尖塔を持つ St.Peter's Lutheran Charchや広場に面したBlackhead's houseもそのようだ。

リーガ旧市街

旧市街は、南縁にリーガ駅と中央市場、西縁がダウガヴァ川と河港、そして東側が新市街である。

「ドイツよりもドイツらしい」と言われるような中世ドイツらしさが残るのは、ドイツ人によって都市の基礎が形作られたという歴史ゆえであろう。旧市街は中世ドイツの商業都市の特徴が多く見られ、とりわけハンザ同盟時代の街並みがよく残されている。ロマネスク、ゴシック、バロックなどの建築様式が混在する、歴史的学術的価値の高さから世界遺産に登録された。ソ連時代においても、歴史的価値は認識されていたと考えられる。

アールヌーボー建築(Jugentstil)

アールヌーヴォー建築は、旧市街の運河を渡った地区のアルベルタ通り、エリザベテス通り、ストレールニエク通りに多く現存する。概ね19世紀末から20世紀初 頭の建築だろう、通りの両側に平面的かつ装飾的な空間構成のアールヌーヴォー様式ファサードが並ぶ。かなり修復が進んでいるようだ。

IMTA (International Map Trade Association)

Stockmann

ちょっと大げさだが、ホテルにチェックインできるまで時間つぶしもかねて駅前の商業施設を視察、Stockmannはスウェーデン系のデパート、隣にスーパーマーケ ットもある、そして、駅構内のショップなどなど。

商品を見る限りヨーロッパと変わらない、EU加盟国だからこれまた当然のことなのだが。バルト三国は3カ国とも2004年5月1日に加盟、ちなみにNATOにも三カ国揃って2004年3月29日に加盟している。

販売されている商品は、現地製品も多いがフランス製とか北欧製とかも目立つ。さすがはEUと田舎から出てきた旅行者は感じた。

中央市場とバスターミナル

Stockmannの裏側、鉄道と運河を越えた旧市街とは反対側に中央市場がある。建物が駅舎のようなデザインだし多くの人が出入りしているので最初はそう思っていたが巨大な市場だった。またその周辺にも市場が広がっている。この季節は快適なのだが冬季はどうだろうか、寒そうだ。

所狭しと並べられた野菜や果物、そして、お買い物客の賑わいは活気があって心地よい。スイカとメロンはウズベキスタン産だという、日持ちもするし鉄道で運べば十分バルト市場でも競争力がある農産物のようだ。建物の中は肉類や保存食料が多かった。

翌日、このバスターミナルからEuroLineのヴィリニュス行きバスに乗るので乗り場を確認することと、今回、一緒に行かれなかった仲間のバスチケットのキャンセル可能性の確認をした。結果、Euro Lineはオンラインで予約できるものの、キャンセルは1週間前までにタリン、リーガ、ヴィリニュスのEuroLine窓口まで来ないとキャンセルできないのだ。これは理不尽だと思いながらもしょうがないな。

驚きのリーガ地図屋

宿泊していたホテル(Hotel Irina)から新市街側へ1ブロックの場所に驚きの地図屋があった。ラトビア語で表記されているので良くわからなかったが、英訳すると、”International Map Trade Association (Jana Seta Map Shop)"だろう、webにそう書いてあった。このショップ、ヨーロッパをはじめ世界中の地図を取り扱っているし、Lonely Planet等の英語版観光ガイドも扱っている。

一番驚いたのは、なんとウズベキスタンの国土地理院に相当する機関が発行している県別の地図を販売していたことだ、ウズベキスタン国内でもしかるべきところに行かないと入手できないのだ。例えば、カラカルパキスタン共和国(自治共和国)地図とか、ホレズム県地図とかだ。

http://www.karsuveikals.lv/en/

リガ諸情報

両替

両替商が町中に多く、特に困らない。空港の両替は非常にレートが悪い(USD1=0.43)ので小額にして市内で交換したほうがお得((USD1=0.47)。ショッピングモールの中にも銀行があり、両替が可能。

The Bank of Latvia

リーガ市内の移動

リーガの公共交通機関はバス、トラム、トロリーバス、ミニバスがありリーガ市交通局(サイトはラトビア語のみ)が運営し、ゾーン制料金をとっている。24時間乗車券あり、1.6LV。

ショッピング Shopping

リーガ・セントラルマーケット(Riga Central Market)は中央市場と訳した方が適当だろう、リーガ市民の台所のようなマーケットだ。米国ヨーロッパ型のショッピングセンターではショッピングリストRiga Shopping (riga-life.com) に掲載されているスウェーデン系のStockmann、これはデパートだろう、旧市街にはGARELIJA CENTRS というモールが2003年にオープンし、駅前にはORIGOというショッピングセンターがある。やや郊外にはDOMINAという巨大なショッピングセンターもある。

Night Life

Bar & Cafeリスト

通信事情(インターネット)

電話ボックスにWi-Fiのステッカーが張ってあった。後で調べたら、ラトビア電話会社が電話ボックスにアンテナを設置し、wi-fiでインターネットにアクセスするサービスを提供しているとのこと、接続豊富は、プリペイドカードを電話会社で購入して、ログインとパスワードを入力して接続するようだ。

時差

リガ時間はEET(GMT+2:00)です。

リガの天候等

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リガ・リンク

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